年越しというマジック!

4年ぶりのお正月を日本で迎えた。 日本の冬も久しぶり。 年末の人々の忙しなさも懐かしかった。この感じがなんとなく好きだ。 この好きな感じを4年間も逃してきたのか、と思う。 家族で集まる感じも、ご馳走を食べる感じも、私がフランスでみていたクリスマ…

この一週間と、これからのこと。

ひょんなことから、日本に帰国して活動することになったため、日本に帰る前にヨーロッパの舞台芸術を観る旅をしてこようと思いたち、ドイツに一週間旅行してきた。 観てきた作品は ピナ・バウシュ「1980」 ピーター・ブルック「バトル・フィールド」 ベルリ…

ちがう次元に触れる。

なんだか、上手くいかない。 何度も渡ったロワール川を横断する橋からの眺めは、やはりヨーロッパのそれだ。 フランスで一番汚い川だと言われているロワール川でさえ、晴れた日は広い空の色を映して、綺麗になる。 空は高い。秋の空はどこだって高いのだ、き…

演劇を、ふたたび。

たぶん初めてくらいで自分のフランス語で演劇をする姿をみた。 入学してからの2年間の学校でやった公演の動画をもらったのだが、本当に、初めて自分がどういう風にお芝居をしているのかを目の当たりにした。 自分が演技しているのを見ることほどの拷問はない…

わくわくしてる。

とあることを決めてから、元気になった。 決めた、そして決まっていった、といった方が正しいだろうか。 このことを知人に話したらこんな言葉が返ってきた。 「短い間に、一気にいろいろ体験して、扉がパーっと開けた感じですね。真実の扉が開くときには、も…

チャイコフスキー 弦楽セレナーデハ長調48番

現在、ナント市では、ナント・日本の交流プログラムがかなり大きな規模で催されている。 私も通訳としていくつかのプログラムに少し参加するのだが、何せ通訳など初めてで、与えられた仕事をきちんとこなせるのか(出来ないに決まっている。こんなこと言って…

再演を経て、核心を見る。

生まれて初めての遠征公演というものをしてきた。 6月にあった卒業試験DET(DETに関する記事はコチラ→ ジュリエット。 - 踏み台における足踏みの軌跡。) を再演するという機会を、リヨンの郊外にあるVilleurbanneという街にある劇場が、幸運にも与え…

いい俳優になりたい。

俳優でいるのは、もしかしたら簡単なことなのかもしれない。 フランスに残るのも、大して難しいことじゃないのかもしれない。(実際のところ、全然知らないけど) と日本で過ごし、そしてフランスに戻ってきて三週間の今、思うのだ。 ただ、いい俳優である、…

パンと演劇を通して小世界をみた。

近所にフランス人顔負けなパン屋さんがある。 去年の夏に帰った時にフランス国旗を掲げたその小さな店舗をみかけたのだけど、なんとなく寄れずにいた。 今年になって母がそこのパンを買ってきて、食べてみると、それはもうびっくり。 フランスにだって、こん…

あいだにいること。

日本で過ごしていると、フランスでフランス語を話して生活していた自分が嘘のように思える。 遠いあの国は、今やほぼ存在していないに等しい。なんて薄情。 フランスを一歩出れば、もうフランス的要素はわたしから抜けてしまう。すごい残念でもある。 じゃあ…

ジュリエットを終えた先に。

一昨日の公演、昨日の面接を終えてDET(Diplôme d'Études Théâtrales)を無事に取得することができました。 私の学年7人全員。 嬉しかった。 自分のことに関して言えば、ディプロムなんかあったってなかったってどうでもいいし、(来週受けるコンクールのため…

ジュリエット。

23日の金曜日に在籍している学科の卒業認定試験として、30分の企画公演を行います。 一年間かけてこつこつと準備を進めてきたプロジェクト。 学校では戯曲の中のシーンを用いて稽古などしているけれども、ひとつの役を最初から最後まで通して演じるというこ…

あまりに大きな出会い。

コンゴ出身の劇作家、演出家、俳優のディウドネ・ニアングナ(Dieudonnée Niangouna)とのスタージュ、そして私のコンセルバトワールでの最後のスタージュを5月中旬に終えました。 ディウドネとの出会いは、衝撃的で、どう言葉にすればいいのか分からない。 …

いまの私の「離見の見」

長らく更新していませんでした。 来年フランスに残るために就活しなきゃと、いろいろな人とコンタクトを取り合って、進んだり進まなかったり。 色々考えたくなかったのか、やることが多すぎたのか、とにかく受験生のときのようにがちがちにスケジュールを詰…

演劇をするってどういうこと?

Nathalie Béasseとの数か月に及ぶスタージュの締めくくりとして、ナントにあるThéâtre Universitaireというナント大学にある公共劇場での公演が22日23日にありました。 大学構内の劇場だけど、かなりしっかりしていて、舞台も広い。 久しぶりに学校外での公…

クリエーション真っ只中!

来週の水曜と木曜に、ナントにある公立劇場で、コンセルヴァトワールナントの契約アーティストであるNathalie Béasseのクリエーションの発表がある。 なので、今週は朝から晩までみんなで稽古、稽古。 10人の俳優と7人のミュージシャンと。 7人とも、去年の…

色々捨てる。

色々あるけど、演劇があるから大丈夫だ。と思うことがあった。 事件?と言えばいいのか。 先週の土曜はちょうど演劇なんかやめてやると思った日。 それで、今日は、演劇があるから、稽古があるから、私はまだ大丈夫。ちゃんとしていられる、と思う日。 自分…

たかが演劇

またまた久しぶりの更新になってしまいました。 何もなかったわけではなく、むしろ公演もあったし、3月に向けてのクリエーションも、映画のスタージュも、コンクールもあったので、ちょっと息切れ気味だった。今、ようやっとバカンスだけれど、全然やること…

オーガニックな身体を手に入れる。

随分久しぶりの更新です。 色々、本当にいろいろあったのだけれど、どうも言葉に出来ず。 先週から、来週の発表のためのシーン稽古が本格的に始まりました。 私のシーンは、 ボト・シュトラウス(Botho Strauss)の「Grand et Petit(大きいのと小さいの)」…

2016年が終わる!

既に年を越した日本。フランスでは、2017年までにあと数時間ある。 今年はどんな一年だっただろう。来年はどんな一年になるだろう。したいだろう? なんとなく、目標など定めないままここまで来てしまっただのだけど、ちょっと口に出してみたほうがいいのだ…

舞台上での在り方。

毎年、年の末に演劇科の二クラス全体で行われるプロジェクトがある。 先生に与えられたテーマをもとに、三分間の小さな作品を作る、というもの。 去年は、「鶏のオリーブ煮」がテーマだった。(去年のこの時期の詳細はこちら→ 私の新しい問題。 - 踏み台にお…

小さな壁たち

自分を評価するとは、 自分ができることはできると認め、 できないことは、できないと認め、 それではどうすればできるようになるか 或いは、どうやってカバーしていけばいいか、 と考えることなのだ と思うようになってから、生きるのが大分楽になった気が…

不思議な一日。

センスがある、とは、自分を超える何か、まったく新しいものに出会ったときに立ち止まれるかどうかだ。 と、大学生時代に講義で聞いた言葉を思い出した。 そういう演劇を見たからだ。 よく分からないまま企画され、ナントにある建築学校の舞台美術科の学生と…

散歩のあとの備忘録

特筆すべきことはないけど、 進まない中で、自分なりに頑張っています。 他人に見えなくても、自分の中では一ミリずつ動いている。 誰に評価されなくとも、自分がわかっていればそれでいい。 誰にも受け入れられないのならば、自分で評価するしかない。 先生…

名人に学ぶ、靄の中の進み方。

しばらく更新していなかった。 なぜって、なんだか進歩を自分の中に見つけられない日々が続いたから。 今まで、前だけ向いて、とにかく変化することに重点を置いてやってきたからかなあ。 そんなモヤモヤの続く中、昨日友人のtwitterを通して知った中島敦の…

私は私は私。

学校が始まって、とどまることなく様々なことをやってきたので、新しいクラスになってまだ一か月弱だということを忘れた私たちは、今ようやっとバカンスです。 去年は「こんなもんいらんわい!」と思っていたのですが、今回ばかりは必要だった笑 先週は木曜…

赤、白、黒の化粧の下に。

今週は、ピエロになって生きました。 女優であり、クラウン俳優としても有名なキャサリン・ジェルマンとのスタージュ。 クラウン、日本で言うピエロは、フランスではひとつの演劇の形としてその地位を確立している分野らしく、多くの国立演劇学校でもスター…

褒め言葉

先週の木曜日から授業が本格的に再開してから、ずっと朝から晩まで授業漬け。死ぬほど大変なわけでもないけど、滅茶苦茶疲れる、演劇ばかりの毎日。でも、すごい幸せである。 新学期早々、そんな演劇漬けの毎日から飛び出して、思わず映画が出現した。 コン…

深呼吸してる。

昨日の早朝にフランスに戻ってきた。 あまりに長いパスポートコントロールのせいで、予約していた電車に乗り遅れる。 でも、なんだか けろりん としていた。 一年前の私だったら、鉄道会社の人に対して、怒りで攻撃的になっていただろうに。 「まあ、仕方な…

日本にて。

学校が終わって、もうすぐ一か月。 日本に帰ってきて、もう二週間が経とうとしている。 沢山のひとにこの一年学校で経験したこと、感じたことを話している。 家族。親戚。一年ぶり、二年ぶりに会う友人。美容師の夢を叶えた友人(勇気づけられる)。行きつけ…