名人に学ぶ、靄の中の進み方。

しばらく更新していなかった。

なぜって、なんだか進歩を自分の中に見つけられない日々が続いたから。

今まで、前だけ向いて、とにかく変化することに重点を置いてやってきたからかなあ。

 

そんなモヤモヤの続く中、昨日友人のtwitterを通して知った中島敦の「名人伝」を青空文庫で読んだ。

内容は話さないけれど、弓矢の名人になるために精進した人の話。

ユーモアを交えたその話に、ぐふふと笑っては、自分の情けなさを知る。

なーんだ、私なんて本当に赤ちゃんだー、と。

演劇をやっていくにあたって、きっと自分が考えているよりたくさん時間がかかることに気づく。

ネットを開けば、すごい演劇人が山のようにいることを知る。

私、こんな動きできないや、とか。

それから、「いい俳優なんてのは沢山いるんだろう」ということも、なんとなく思う。

私はその中に入っていけるだろうか。いい俳優。

 

まだまだ靄の中にいる気分だけど、

少しずつ、今までできなかった動きができるようになったりとか、

自分の発音がネイティブのそれとは違うと耳で判断できるようになったりとか、

体が力んでいるのに気づけるようになったりとか、

いろいろ、小さいビクトリーを重ねている。

今年の頭にダンサーの友人に言われたことを思い出す。

「僕たちには小さい勝利しかない。それらの積み重ねが大きな勝利へとつながっていくのだ。」

 

もしかしたら、今までも小さい勝利しかしてなかったのかもよ?

それを「大きい!」と勝手に喜んでいただけかも。

そうかも。

 

明日からも、コツコツ、精進だ。