じんせいのこと

1991年10月16日

今年の夏に日本に一時帰国の日のことだった。 コロナの影響で空港から旅立つ人なんか殆どいなくてガラガラのブリュッセルのザヴェンテン空港でのチェックインカウンターでの出来事。 男性の係員にパスポートを渡す。 チェックインカウンターで人が感じよかっ…

ヨガ。

私が数年前から通っているヨガの鈴木洋子先生は、すごい。 どうすごいのか。 彼女のいる場所は浄化されていき、その場にいる人は癒されていく。 彼女が手を当てるだけで、人の体は動くし、 見ただけで、相手の体のどこか滞っているのかが分かる。 洋子先生曰…

大好きな服が、大好きじゃなくなった。

コロナによってベルギー中、いや世界中の機能が一時停止したので、 私の通うINSASも例に漏れず3月末から完璧にストップした。 私は演出科に所属しているので、書いて提出できる課題などもあったが、演劇というものの特性上、リモートで出来るものばかりでは…

キリリとする方

「プロの視点からの意見」とか「視点を定めて的を射る」なんて言葉に憧れていたような高校生だった。 「視点」という言葉が良かった。 音そのものがキリリとしている気がした。 書いてみると、文字の見た目そのものが「視点」という概念を全身でもって表して…

人が集まることの意味

ベルギーでの外出禁止令が段階的解除が徐々に行われている。 快晴が続くので、街中を歩いていると友人たちとすれ違うことが多くなった。 示し合わせて、同じタイミングで友達が働いているお店に買い物に行ってあったりすることもする。 そうして話していると…

ありあまる「ごちそう」

私の住むベルギーでは外出禁止令が段階的に解かれ、その第一回目が5月4日。 長かったなぁ、と思いながら、でもこれからも続くのか、と、私の小さなアパートにある大きな窓から見える空を眺めるたびに思う。 このウィルスで騒ぐヨーロッパにいながら、どうし…

Journal de confinement 私のコロナ自宅待機日記6

コロナ自宅待機17日目。 ヨーロッパに住んでいるし、 ヨーロッパ人と生活しているし(今は遠いけれど) でも、正直コロナコロナと騒ぎ立てるのに、疑問を感じる。 1月に中国でコロナが大流行していた時に、ネットの情報で武漢を中心に中国が緊急事態になって…

なりたいものには一生涯かけてもなれない。

先週の金曜日に、一学期が終わった。 とてもとても長かった。 と同時に、アッという間だった気もする。 とにかく、今年は「頑張りすぎないこと」を頑張ろうと思い。 辺に頑張りすぎなかったり、やっぱり難しかったり。 色々試してみたけど、たまには上手くい…

スミレはスミレのように咲く。

数学者の岡潔に一時期はまっていた時期がある。 森田真生氏の「数学する身体」にも思いっきりはまっていた時期。 彼の本は、こちらに持ってきている数少ない日本の本のひとつ。本は重いから、あまり持ってこないようにしている。今はkindleなんて素晴らしい…

私が一番知っている、と、私が一番分かっていない、のあいだ。

女優を続けるべきだと思う? という質問に対して、 「きみが一番知っているはずだ。」 と返された。 今まで手を変え品を変え、様々な言い方をされてきたのだけれども、これが一番響いた。誰に言われたか、もそうだし、いつ言われたか、も重要だ。 そう、私が…

空の上で、止まらず、綴った。

書く場所がないから、スマートフォンで書く。いまは、ヨーロッパ上空。ロシアは抜けたところ。どこだろう。それから、機内で普段は聴かない音楽を聴いている。はっぴぃえんどの「かぜをあつめて」だ。 いまから、私は何をしようとしてるかというと、受かるか…

トンネルの向こうは…

どんな風にありたいのか、そんなことばかり考えている。 そんなことを考えて、他のことに手がつかなくなっているのが恥ずかしい。 そう思いながら、考えている。そして、書いてもいる。 今日は、日本に帰ってきてから初めてくらいに母親と二人でゆっくり話し…

「俳優」の「プレゼン力」

来年度に向けての学業続行のために望みをかけていた奨学金に落ちた。 けれども今、全然諦める気になれない。 むしろ、そんなことで見切りを付けられると思うなよ、と思った。偉そうに。 こういうのを踏ん切りが悪いと言うのかもしれない。 でも、何としてで…

ああ、やはりアカデミー賞に学ぶ!

何か書かなければ、と思い、パソコンを開いてみたが、何を書けばいいか分からない。 ただただ、今は、お芝居がしたいのだ。 今年のアカデミー賞で、日本人として初のメイク・ヘアスタイル賞を受賞した辻一弘さんが言っていた。 「夢があったら、絶対に他人の…

雪かきをコツコツするということ。

記録的な豪雪だったそうだ。 昨日、日本に帰ってきて、まだしばらくボーっとする時間のある私は、夜に父親と弟が返ってくるまでに家の前を三回ほど雪かきをした。 何度やっても暫くすれば雪は積もるのだが、3回目にもなると、他の雪かきをしていない部分との…

ちがう次元に触れる。

なんだか、上手くいかない。 何度も渡ったロワール川を横断する橋からの眺めは、やはりヨーロッパのそれだ。 フランスで一番汚い川だと言われているロワール川でさえ、晴れた日は広い空の色を映して、綺麗になる。 空は高い。秋の空はどこだって高いのだ、き…

わくわくしてる。

とあることを決めてから、元気になった。 決めた、そして決まっていった、といった方が正しいだろうか。 このことを知人に話したらこんな言葉が返ってきた。 「短い間に、一気にいろいろ体験して、扉がパーっと開けた感じですね。真実の扉が開くときには、も…

パンと演劇を通して小世界をみた。

近所にフランス人顔負けなパン屋さんがある。 去年の夏に帰った時にフランス国旗を掲げたその小さな店舗をみかけたのだけど、なんとなく寄れずにいた。 今年になって母がそこのパンを買ってきて、食べてみると、それはもうびっくり。 フランスにだって、こん…

あいだにいること。

日本で過ごしていると、フランスでフランス語を話して生活していた自分が嘘のように思える。 遠いあの国は、今やほぼ存在していないに等しい。なんて薄情。 フランスを一歩出れば、もうフランス的要素はわたしから抜けてしまう。すごい残念でもある。 じゃあ…

いまの私の「離見の見」

長らく更新していませんでした。 来年フランスに残るために就活しなきゃと、いろいろな人とコンタクトを取り合って、進んだり進まなかったり。 色々考えたくなかったのか、やることが多すぎたのか、とにかく受験生のときのようにがちがちにスケジュールを詰…

演劇をするってどういうこと?

Nathalie Béasseとの数か月に及ぶスタージュの締めくくりとして、ナントにあるThéâtre Universitaireというナント大学にある公共劇場での公演が22日23日にありました。 大学構内の劇場だけど、かなりしっかりしていて、舞台も広い。 久しぶりに学校外での公…

色々捨てる。

色々あるけど、演劇があるから大丈夫だ。と思うことがあった。 事件?と言えばいいのか。 先週の土曜はちょうど演劇なんかやめてやると思った日。 それで、今日は、演劇があるから、稽古があるから、私はまだ大丈夫。ちゃんとしていられる、と思う日。 自分…

2016年が終わる!

既に年を越した日本。フランスでは、2017年までにあと数時間ある。 今年はどんな一年だっただろう。来年はどんな一年になるだろう。したいだろう? なんとなく、目標など定めないままここまで来てしまっただのだけど、ちょっと口に出してみたほうがいいのだ…

一寸先は闇、の法則

三月の末に受けたボルドーの国立演劇学校、残念ながら落ちてしまった。 いつも、受験するときは大抵第二希望の学校に受かっていたから、いけるかも、と思っていたけどそう上手くも行かない笑 やっぱり落ちたことが分かった瞬間は心臓の鼓動が止まらず、茫然…

女子力というクズみたいな思考からバカンス中に考えたこと。

友人の別荘にて、学校の人たちと2泊3日過ごしてきた。 フランスで初めて訪れる海。大西洋。 太平洋と日本海、ってちょっと違う感じがするけど、大西洋はどうだっただろう。 眺めながら考えていたけど、なにかピンとくる言葉を思いつくわけでもなかった。 少…

受験報告

先週の金曜日に受けてきたストラスブールにある国立演劇学校TNS(詳細→ストラスブールに、憧れの人に、会いに。 - 踏み台における足踏みの軌跡。) 2月3日に第一次審査の結果発表だったのですが、残念ながら落ちてしまいました。 自分でも好感触だったし、…