ここ最近、毎日ぬか漬けを食べている。
アルバイト先から米ぬかをおすそ分けしてもらってから、
果たして三日坊主の私になぞ出来るのか?
と疑心暗鬼になりつつも
始めたぬか床。
なんと、毎日続いて、美味しくぬか漬けを食べている私がいるのだ。
むしろぬか床をひっくり返す毎日の日課が嬉しく、楽しいひと時となっている。
「名前を付けたら?」と母からの提案があり
毎日、どれがしっくりくるだろうと呼び方を変えたり、いろんな人から案を出してもらったりしたのだけれども、
最近、ようやく落ちついて「ぬ~ちゃん」と呼んでいる。
性別関係なくいける名前がいい、というのが主な理由だ。
ぬか漬けは、発酵食品。家ごとに味が違う。
環境が違ったり、かき回す人が違うから、なのだろう。
以前、失恋した翌日にこねて焼いたパンが、全然美味しくなかったという話をどこかで聞いた。
だから、きっとぬか床も、手入れをする人の気分によって変わってくるところがあるのだろう。
ただ、それを日本で馴染みのパン屋さんに話したら「そういうこと(自分の気分によってはパンの出来が変わる)が無いレベルになるようにはしています」ということだったので、やっぱりどんな状態でも、ある程度のクオリティを保てるのがプロフェッショナルということなのだろうか。
最近の私のぬか床は、どうだろうか。
個人的には美味しいと思っているけれども、他の人が食べたらどうだろう。
もっと酸っぱいのが好きなのだけど、今の私のぬか床は、酸っぱくない。結構柔らかな味をしている。
演劇も、ぬか床も、はっきりしない。
数字のようにハッキリした世界にも惹かれるけれども、
ずぶずぶとぬか床になのか、泥沼になのか、足を引っ張られるように、
何だか掴みどころのないものが、やっぱりどうしても好きなんだな。