さて、前回のブログでは大迷子になっていましたが
あれから数日、文字通り頭を抱えて悩んだ末に(人間って本当に頭を抱えるんだね)、
日本の親友に「ミズキは魔女の宅急便見直すといいよ!」と言われ、
もう何度目?という魔女の宅急便にポロポロと涙を流し、
そこから、ぼけーとしてたら、いわゆるインスピレーションを受けて、一気に戯曲を書いた。
テクストを自分で書く。
結局、ここに戻ってきた。
実は今回のクリエーションでは自分の出来ないことをするということを目標に掲げて始めたのだ。
それでも、結局書くに至った。
止まらずに書いた。
当初の目標から大きくずれたけれど、不思議と諦めた感がなく、それよりも魂が望んでいたことを成し遂げられた感じがあった。
そういうときって、すごい書けちゃうから不思議だ。
出来上がったものを稽古場に持っていくと俳優にも大好評。
書くと、私は自分のフランス語コンプレックスがどこかに飛んでいくのだ。
俳優とテクストの読み込みをしていると
書いてるのは自分の癖に
「そっかー!これはそういうことなのかーーー!」と感動の嵐。
面白いから、稽古にも熱が入る。
みんなの頭も体も、動く動く。
こういう時間を過ごしたくて演劇やってるんだった。
ああ、だから演劇っていうのは複数人でやるんだよね。
苦しくて怖くて、そうして迷子になった末に、
トンネルを抜けたら、すっきりとしたシンプルな世界が待っているのだ。
己の本来もつシンプルさを改めて味わうために、人は小難しい時間を経験するのだろうか。なんて厄介な生き物なのか。それとも私に限った話なのだろうか。そうだとしても、オモシロイなぁと思う。