人生で感動した作品っていうのは、
数少ないけどあるわけだけだ。
大島弓子の『さようなら女達』は、そのひとつ。
実家にあった母の漫画で、古いブックカバーがかかっていて、母の繊細で綺麗な字で背表紙にタイトルが書かれて本棚にずっと入っていた。
そこに昔からあるのは知っていたのに、はじめて手に取って読んだのが高校二年生の夏だった。
当時読んで、よく泣いたのでよく覚えている。
それで、さっきkindleで買ってもう何回目?っていうくらい目に読み直したんだけど、
やっぱり泣いた。
毎回おんなじところで泣いてしまうんだなぁ。しかも、うるうるとかじゃなくて、しっかり涙が流れてしまうんだ。
何なんだろう、これは?
物語は知ってるのになぁ。何に泣いてるんだろうか、私は?
人生をかけてこういう作品を作っていきたいなぁーと思うそんな秋の入り口、2020年9月11日。