先週の金曜日に受けてきたストラスブールにある国立演劇学校TNS(詳細→ストラスブールに、憧れの人に、会いに。 - 踏み台における足踏みの軌跡。)
2月3日に第一次審査の結果発表だったのですが、残念ながら落ちてしまいました。
自分でも好感触だったし、審査員の様子を見ていたパートナーの男の子にも「瑞季が落ちたら受かったときよりびっくりする」と言われていたので、心の中で、正直、大丈夫だと思っていました。
でも、だめだった。
720人程度受けた中で、上に上がれたのは26人女子、26人男子(男女平等に取らないといけないらしい)。しかも、そのうち450人程度が女子。
先生曰く「男子にとっても難しい、女子にとっては異常に難しい」。
ちなみに、後日、落ちた人は参考になるように点数を4段階評価で点数を貰えて、私は受かった人たちのちょうど下に位置するAだったらしい。
ただ、なんだ。A、だろうが、女子にとっては超難しい試験、だろうが、落ちたことは落ちた。
憧れていた学校だっただけに、結果をしった際はきちんと受け止められず(しかも授業中だった)、でも、みんなでお酒を飲みにいった先で、お酒の力をかりてびゃーびゃー泣きました。
「なんでだーーーーーー!!!!」
って笑。
ただ、みんなに言われた。
理由を求めてはいけない。審査員の真意は絶対に分からない。
学校側が今年度どういうチームを作りたいのか、によっても結果は変わってくる。
大事なのは、この悔しさを力にしていくことだ。
ありとあらゆる言葉で、抱擁で、さらに私を泣かせてくれて(感動した笑)、つくづく学校のみんなのすばらしさに感嘆してしまう。
ナントの試験の第二次でパートナーだった、学校の同級生が語ってくれた。実は彼は一度、ナントの試験を落ちていたらしい。
「もう一度受けるは怖かった。自分を落とした人たちに会いたくなかったし、また落ちたら怖いと思った。でも、やっぱりやりたかったんだ。1年目に落ちたことで、自分の演劇への愛に気付かされた。こういうことだってある。落ちるのは、悪いことばっかりじゃないよ」
と。
そう、確かに、スタニスラス・ノルデーは私をフランスに連れてきた人。
でも、私は彼を目指すことで、ナントのコンセルヴァトワールに入って、本当に素晴らしい仲間に出会い、今も学校で沢山のことを学んでいる。
毎日、発見の連続。喜びの連続。
コンクールを受けるにあたっても、色んなことを学び、感じ、たとえ今落ちてしまって、TNSへの道は閉ざされたにしても、私は何一つ失くしたものなどないのだ。むしろ、手に入れたものしかない。
TNSは、単純にご縁がなかっただけ。
スタニスラス・ノルデーに会う方法?
そんなの、また別にいくらでもあるでしょう。
本当に心から望んでいれば、必ず手に入るのよ。
これ全部、友達の受け売りだけど、本当にそう。
手に入れたものしかない。
手に入れるものしかない。
失うものは何もない。
さんざん、スタニスラス・ノルデーの悪口を言って(今も続いてる笑)、今は本当に元気。むかつくから、戯曲を一杯読んでる。
昨日、先生に、少し話がある、と言われて二人きりで話す機会があった。
そこで言われたのが
「落ちた、失敗した、なんて言わないで。あなたのシーンは2つともすごくよかったんだから」と。
そうそう。あの瞬間に、演劇をした。ただそれだけだ。
辛くても、演劇をしていれば、その瞬間は、輝いているじゃないか。
だからやめられない。
全然、やめられない。
つぎです、次!